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『赤い長靴』江國香織

赤い長靴 (文春文庫)赤い長靴 (文春文庫)
(2008/03/07)
江國 香織

商品詳細を見る

<評価>★★★★☆
「私と別れても、逍ちゃんはきっと大丈夫ね」そう言って日和子は笑う、くすくすと。笑うことと泣くことは似ているから。結婚して十年、子供はいない。繊細で透明な文体が切り取る夫婦の情景―幸福と呼びたいような静かな日常、ふいによぎる影。何かが起こる予感をはらみつつ、かぎりなく美しく、少し怖い十四の物語が展開する。

14の短編から成り立っていますが、連作というかずっと夫婦2人の物語。

江國さんの感性はすごい。このようなセンスを持った作家を他に知らない。夫婦である事の安心感、それとは裏腹にとてつもない寂しさ・孤独。日和子がくすくす笑う度に、こちらは泣きたくなってしまう。私たちの両親の時代の夫婦に多いんではないかと思いました。奥さんがその日の出来事を話しても、「うん」しか言わない夫。読んでいて、この夫とは絶対に結婚したくないと思った。しかし、この夫、可愛らしい所もあるから複雑。日和子が夜にテニスを習うのだけど、こそっとその姿を見ているのです。きっと心配なんだろうな。その心配の内容がいまいち分かるようで分からない。

あまりにも鈍感な夫と、あまりにも繊細すぎる奥さん。2人の会話のかけあいは、じれったいものの、どこかユーモラス。日和子がいつ壊れるか、ハラハラする読書でした。

+既読の江國香織作品+
『きらきらひかる』
『抱擁、あるいはライスには塩を』
『ウエハースの椅子』
『ぬるい眠り』(きらきらひかるのその後が収録)

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