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『小さな本の数奇な運命』アンドレ-ア・ケルバーケル

小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)
(2004/02/25)
アンドレーア ケルバーケル

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<評価>★★★★★
一冊の本が、古書店の片隅で買い手が現れるのを待っている。ヴァカンスまでに売れなければ廃棄処分、と宣告されて。ちょっと身につまされる本の独白。60年前、新刊書店に並んだときの晴れがましさ。初めて女性の手でページをめくられたとき。本棚の隣人たち。売れる本への嫉妬。リサイクルされて段ボールになる恐怖―。“ぼく”=本は生きていて、浮き沈みもあれば、感情もある。伝えたいこともいっぱいある。テレビ、コンピュータ、携帯電話が登場したショックも生きのびたんだ。まだまだやれるよ。

とってもユニークで素敵なお話。本が主人公という設定だけで、わくわくしちゃいます。古本屋に行って、「ここにいるよ!」と呼びかけてくる本たちを沢山買いたくなります。

古本屋の棚に並んでいる古びれてカバーも無くなってしまった本が主人公です。ヴァカンスまでに売れなければ、なんと廃棄処分で段ボールになってしまうのです。お店に来店するお客さんを、鋭く観察している所がなんともかわいらしいのです。「メガネのレンズが厚すぎる」とか(笑)。主人公はお客さんの顔が近づくたびに、まるで病気のように胸が苦しく、ドキドキするのです。

今まで、持ち主が三人いたのですが、もちろん最初のご主人様の時は、主人公は流行の作品なんです。それが、時とともに、人から人へと渡るたびに、少しずつ古びて、流行遅れになっていきます。ある意味深い味わいのある本になるのです。「ボートの三人の男」や「ライ麦畑でつかまえて」など、名作の名前もちょいちょい出てきて楽しいです。

これを読むと、手元にある本は、愛情をもってじっくりと何回も読み返すことが大切なんだな~と思います。とても素敵な童話みたいなお話でした。

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 活字中毒です。家事の合間では本ばかり読んでいます。気軽にコメント頂けたらうれしいです。
 

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