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『優しいおとな』桐野夏生

優しいおとな優しいおとな
(2010/09)
桐野 夏生

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<評価>★★★★☆
家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂はどこへ行くのか―。

桐野さんの新しいお話。ひたすらに残酷な世界。明日食べるものも約束されていない、サバイバルのような世界。主人公の名前はイオン。親が居たという記憶はない。ずっと一人で生きてきた。コンビニの残り物や炊き出しで飢えをすごし、ロッカーの番人のアルバイトをしてなんとか生きている。

そんな残酷な世界に生きるイオンに人を愛するという気持ちはうまれるのか?

現実世界もそうだけど、イオンが生きている世界も、大人は三種類に分かれるんです。食料や愛を与えてくれる優しいおとな・ひどい事しかしない大人・表面では優しくしてくれても、いざとなれば背を向ける中途半端な大人。この分類は当たってるな~と思います。そして普通だったら両親がその優しい大人なんだけど、イオンには両親なんていない。(この辺はラストで明らかになる)。

自分をとんがらせて、必死で生きるイオン。その心の中には、昔一緒に過ごしていた「鉄と鋼」という強くて正しい双子の兄弟がいるんです。その双子と会えれば、この現実の何かが変わると信じ、どこまでも双子を探して暗闇に入っていくのです。

ものすごく悲惨なお話なんだけど、確かに人間には「愛情」というものが必ずあるんだ、と信じられる作品でした。桐野さんは、こんな作品も描くんだな。

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 活字中毒です。家事の合間では本ばかり読んでいます。気軽にコメント頂けたらうれしいです。
 

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