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『なぎさ』山本文緒

なぎさ (角川書店単行本)なぎさ (角川書店単行本)
(2013/10/22)
山本 文緒

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家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。同窓生夫婦二人は故郷長野を飛び出し、久里浜で静かに暮らしていた。佐々井は毎日妻の作る弁当を食べながら、出社せず釣り三昧。佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、自分たちの勤め先がブラック企業だと気づいていた。元芸人志望、何をやっても中途半端な川崎は、恋人以外の女性とも関係を持ち、自堕落に日々を過ごしている。夫と川崎に黙々と弁当を作っていた冬乃だったが、転がり込んできた元漫画家の妹、菫に誘われ、「なぎさカフェ」を始めることになる。姉妹が開店準備に忙殺されるうち、佐々井と川崎の身にはそれぞれ大変なことが起こっていた―。苦難を乗り越え生きることの希望を描く、著者15年ぶりの長編小説!


<評価>★★★★★

待ちに待った山本さんの新刊!!書店で発見した時には小躍りしたいくらいでした。もちろん文庫化までなんて待てないので、単行本で購入しました。いつもは文庫しか買わないのだけれど、山本さんなら話は別なんです。15年ぶりですよ!

なぜいつも同じ悩みを、過ちを繰り返してしまうのだろう・・と帯にのっていますが、本当にその通りのお話しでした。今までの山本さんとはガラッと雰囲気が違った筆致だと感じました。しみじみと切なく、悲しくやりきれない思いをしながらの読書となりました。

最初は冬乃と佐々井がどうして故郷をでたのか、妹の菫にどうして会いたくないと言われていたのかわらないまま読み進めることになります。とにかく転がり込んできた妹の菫にものすごく気を使っているのが不可解でした。
冬乃は家事だけが取り柄なんて自分でも思っているのですが、カフェで店長として働くようになってから、少しずつ強くなります。背筋をしゃんと伸ばした感じ。

夫の佐々井は飄々としてそうに書かれているのですが、ブラック企業に勤めていると頭では分かっていても、なかなかやめることができません。最後、病院にいくくだりは、涙がでそうになりました。仕事ってなんだろ?と感じずにはいられません。

元お笑い芸人の川崎も、芸人でうまくいかず、その後に勤めたのはブラック企業ということで、さんざんな目にあいます。

世の中には、沢山沢山家族があって、大好きな家族でも大嫌いな家族でも、とらわれてしまうんだなあ。
血は水よりも濃いというフレーズが頭をよぎります。何歳になっても悩みってあるものなんですよね。それをちょっとづつ乗り越えていける力をくれる作品でした。
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やま☆わか

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 活字中毒です。家事の合間では本ばかり読んでいます。気軽にコメント頂けたらうれしいです。
 

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