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『初恋料理教室』藤野恵美


心の空腹、あたたかく満たします。

京都の路地にたたずむ古びた町屋長屋。
どこか謎めいた小石原愛子先生が営む「男子限定」の料理教室では、
今日もさまざまなドラマが起こる――。
『ハルさん』の著者が贈る、滋味たっぷりのやさしい物語。
巻末には、作中に登場する料理の特製レシピも掲載!


<評価>★★★★☆
なんともほっこりして、じんわりと心に染みてくるお話でした。かなり満足です。この本は確か王様のブランチで紹介されていて、読んでみたいと思い、図書館で借りてきました。

舞台は京都です。京都と和食ってなんだかすごく相性いいような気がします。長屋で料理教室を開いているのは愛子先生。ほんわかとしているのに、どこか芯が通った女性なんです。こんな先生がいたら私も料理を習ってみたいって思いました。そこに通うのは4人の男性。連作短編集になっています。この料理教室はある曜日だけ男子限定なんです。通ってる生徒さんたちにはそれぞれいろんな事情があります。

表題作の「初恋料理教室」も、恋する男性の気持ちがとっても素敵できゅんきゅんしながら読んだんですけど、一番興味深かったのは、三話目の「ふたりの台所」ですね。実の母親から手料理を作ってもらえず、ネグレクトぎみにそだった姉弟のお話。姉はストレスがたまると過食に走るし、弟は女装してて、最初はすごく心配だったんですけど、2人で丁寧に作った料理を食べることで、救われていくんです。やっぱり手料理って最高ですよね。私もついつい手抜きをしがちですが、丁寧にご飯を作ろう!と思いました。


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『禁断の魔術』東野圭吾


高校の物理研究会で湯川の後輩にあたる古芝伸吾は、育ての親だった姉が亡くなって帝都大を中退し町工場で働いていた。ある日、フリーライターが殺された。彼は代議士の大賀を追っており、また大賀の担当の新聞記者が伸吾の姉だったことが判明する。伸吾が失踪し、湯川は伸吾のある“企み”に気づくが…。シリーズ最高傑作!


<評価>★★★☆☆
さすが東野さん、さくさくすらすらと読むことができました。面白かったです。文庫の帯に「シリーズ最高のガリレオ」と書いてあったので、期待しすぎちゃったかな~。できればもっと二転三転して欲しかったです。今のところ私の中では「容疑者Xの献心」が一番かな。

自分を大切に育ててくれた姉が亡くなった。ホテルで子宮外妊娠によるショック死・・ホテルにいたという事は相手がいたはずなんですよね、見殺しにされた可能性に気づいた古芝は悔しかっただろうなー。大学もやめて町工場で真面目に働くことになるのですが、そこにはからくりがあって・・どうして工場を選んだかってところが切ないですね。科学って素晴らしいものだけれど、悪用もできちゃうんですもん。それこそ人殺しまで。

読んでる間、なんだかずっと切なかったです。未来ある若者がこうゆう道を選んだということが。ラストの湯川先生の覚悟がかっこよかったです。頭の中では福山さんがチラチラしてました。

『筆箱採集帳』ブング・ジャム

筆箱採集帳 (趣味しゅみ画報)筆箱採集帳 (趣味しゅみ画報)
(2009/01/24)
ブング・ジャム

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「銀座・伊東屋」社長、セレクトショップのオーナー、イラストレーター、建築家、ライター、デザイナー、Webディレクター、漫画家、保育士、看護師、大学生、中学生、小学生、会社員、システムエンジニア、レポーター、アニメーション美術監督、漆芸家、舞台女優、陰陽師、内科医、神主…ほか、計59人の筆箱を見せてもらいました。


<評価>★★★★☆

文房具大好きです。スーパーやコンビニですら、文房具のコーナーをじーっと見ます。新しいシャープペンとかじっくりと見ます。今までのいちおしは、0.3ミリのシャープペン。0.5ミリで書くより、綺麗な字が書ける気がするんですよね。あと好きなのは、無印の商品。無駄がなく、すっきりとしたデザインが好きなんです。

本書は見ているだけでうっとり。なんて楽しい本なんでしょう。皆さんそれぞれのこだわりがあって楽しい。沢山詰め込んでいる方もいれば、選抜されたものを少しだけ持っている方。ほぼ日手帳も出てきました。私も愛用者なのでなんだかニッコリ。おおっと思ったのは、可愛い手ぬぐいをロールタイプの筆箱にしてた方。なんとも味わい深かったです。小学生の女の子の筆箱も紹介されていて、とても懐かしい気持ちになりました。ああ、無印にいって、新しい筆箱が欲しい・・・。

『うちの冷蔵庫』飛田和緒

うちの冷蔵庫うちの冷蔵庫
(2010/11/17)
飛田 和緒

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人気料理家・飛田和緒さんの冷蔵庫の中身からはじまる暮らしのエッセイ。季節の風を感じながら暮らし、贅沢ではない主婦ならではの視点で、素材のおいしさを紹介。単行本用に、読んだら食べたくなる、季節のおいしい料理を写真で紹介。レシピ、季節のカレンダー付き。


<評価>★★★★★

大変興味深い料理エッセイでした。気取っていないのにどこか優雅。メモしておきたいレシピが結構ありました。ダヴィンチで連載していたものを本にしたもの。冷蔵庫を見ればその人の人となりが分かる、とは昔からよく耳にしてきました。我が家の冷蔵庫は小さいし、ごちゃっとしてるから、ちゃんと整理しなくては、とちょっと緊張。飛田さん家には冷蔵庫が2つ!!なんて羨ましいんでしょう。。保存食が沢山入りますよね。あと、フリマで買われたという冷凍庫。夏には氷屋さんに氷を運んでもらって、家でカキ氷をなさるとの事。氷で冷やしたトマトやきゅうりのなんて美味しそうな事。想像しただけでウットリしちゃいます。

見習いたいのは、出汁を必ず作りおいているということ。ついつい顆粒の出汁の素を使ってしまいそうですが、昆布やかつおぶしでだした出汁は、やはりとても美味しいみたい。お味噌汁に使ったり、煮物にも重宝するそう。私の家はズボラなので「だし入り味噌」でお味噌汁を作っているけれど、やはりちゃんと出汁をとろう!と思いました。

保存食のエッセイも良かったです。私はにんにくを醤油に漬けたものや野菜の酢漬けくらいしか作ったことないんですが、本書を読んでいるとものすごーくいろいろ作りたくなります。例えばらっきょう。塩とほんの少しの酢であら漬けするだけで美味しいんだそうだ。蜂蜜に漬けても美味しそう。

驚いたのは、農家から直売で買う卵って、冷蔵庫に入れなくていいんだそうです。2~3週間は常温で大丈夫。これってすごいと思います。スーパーで買っている私は、冷蔵庫に入れざるを得ないのだけれども。

本書のように、レシピだらけではなく、つらつらとエッセイと一緒にお料理の勉強が出来る本って大好きです。

『船に乗れ!』Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ 藤谷治

船に乗れ! Ⅰ (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ! Ⅰ (ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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船に乗れ! Ⅱ (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ! Ⅱ (ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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船に乗れ! Ⅲ (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ! Ⅲ (ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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<評価>★★★★☆
音楽一家に生まれた僕・津島サトルは、チェロを学び芸高を受験したものの、あえなく失敗。不本意ながらも新生学園大学附属高校音楽科に進むが、そこで、フルート専攻の伊藤慧と友情を育み、ヴァイオリン専攻の南枝里子に恋をする。夏休みのオーケストラ合宿、市民オケのエキストラとしての初舞台、南とピアノの北島先生とのトリオ結成、文化祭、オーケストラ発表会と、一年は慌しく過ぎていく。書き下ろし、純度100パーセント超の青春2音楽小説。

とても話題になっていた本。やっと読む機会に恵まれました。いやあ、想像していたより、すっごく良かったです。青春物として、傑作といっていいと思います。挫折をした事のある大人なら、みんな共感できるのではないでしょうか。私は幼い頃、ピアノを習っていて、先生が怖くてやめて、大学でクラリネットを吹いていたんだけど、本当にへたっぴだったので、音楽に関しては何も挫折とかはないのだけれど、進学校に進んだのに、病弱で勉強で挫折した経験があるので、読んでいて、かなり共感する所がありました。物事が上手く進んでいる時って、本当に何も考えないんですよね、「自分はこうやって生きていくんだ」みたいな感じがボワっとあって。。でも、その分野で自分にはプロや専門家にはなれそうもないぞ、と気づいてしまった時って、非常に辛いと思う。今まで立っていた地面が崩れていくような不安に襲われちゃう。。

サトルが経験した事は、甘く苦いものだけど、絶対に人生の糧になると思う。これでチェロで成功していたら、もしかしたらサトルはもっと高慢ちきな人間になっていたかもしれないもの。音楽一家に生まれたからこそ、両親がチェロへの道を開いてくれたんだし、留学も経験できた。自宅に練習する部屋もある。これってすっごく恵まれてますよね。普通、楽器をやってると近所迷惑を考えなければならいですもんね。

サトルの恋の相手の南枝里子。この枝里子が、本当に庶民の家の生まれなので、お金持ちが多い学校では、「めんるい」(実家が蕎麦屋)などと陰口を叩かれたりするし、練習も夜の8時までなど、制約が多いんですね。でも、私的には、だからこそ枝里子にはもっとバイオリンを頑張って欲しかったなあ。サトルが留学に行っても行かなくても、自分は自分のやり方で頑張って欲しかった。青春の罠っていいたくなるような結果になるんだけど、きっと大人になった枝里子は幸せだと思う。ちゃんと最後にけりをつける事が出来たから。

親友の伊藤君の恋心も、ほんのりとほろ苦く、サトルは鈍感だなーとしみじみ。この伊藤君こそが、本当の意味の天才で、嬉しい時はフルートを吹き鳴らしたり、とっても無邪気で可愛らしかった。

先生との事は、サトルが悪いけど、若い時には、どうしようもない怒りの塊みたいなのがあって、誰かにそれをぶつけないとやってられない時があるんですよね。他の先生にいいつけた時は、読んでいて嫌な気持ちになったけれど、サトルはちゃんと許されなくても謝りにいったから、まだ救われたと思う。謝らないままだと、一生わすれられない嫌な記憶になってしまうから。正しい事をした時も、間違った事をした時も、それを見ているのは自分自身なんですよね。くねくね曲がっても、正しく生きていきたいなあと感じました。

音楽学校の雰囲気とか、オーケストラをする大変さと楽しさ、それらがグングン胸にせまってきて、満ち足りた読書時間でした。
わかについて

やま☆わか

Author:やま☆わか
 HN:わか

 活字中毒です。家事の合間では本ばかり読んでいます。気軽にコメント頂けたらうれしいです。
 

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