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『ひと』小野寺史宜


母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の
僕を東京の大学に進ませてくれた母。――その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。
全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せ
ない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた
最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。

そんな君を見ている人が、きっといる――。


<評価>★★★★☆
ノーマークだった作家さんが、本屋大賞にノミネートされていたから、気になって読みました。ある日突然、両親を相次いで亡くした大学生の男の子が誠実に生きるお話でした。お金の事なんて気にしないで暮らしたいけど、やっぱり必要で、無いとすごい怖いものですよね。

親戚の基志という男性が身寄りのない主人公にお金をたかりにくる場面が、心臓がばくばくして怖かったです。
こうゆう事を書いていいのか分からないけど、私の夫の両親はずっと無職で、息子たちの新聞配達や会社のお金で生活していて、夫が結婚して家を出ても、「お金貸して」が毎月あって、毎回「お父さんがあんなだから・・」「嫁いじめしないって約束するから・・」「いじわるで言ってないから・・」「助け合いって言葉があるでしょう?」って、いろんな言葉を使われていて、貸さなかったら他の兄弟にいってしまうから、貸してしまっていて、でも結局最後に「お金なんて借りてない 借用書みせてみろ」って言われてしまって、ほぼ絶縁状態になってしまっていて、息子からの信頼よりも、お金を返さなくてすむ方を選んだんだ・・って悲しくなります。義母の事を考えると今でも動悸が激しくなって泣きたくなります。だから、「あの人はお金に負けただけなんだ 優しかった時もちゃんとある」って思うようにしています。そうしないと前にすすめないんです。

でも、ちゃんと、誠実に生きている大人も出てきて、お金は簡単には渡さないけど、「困ったことがあったら頼りなさい」って言ってくれていて、その言葉だけでも、明日を生きるエネルギーになるよな、と感じました。
真面目に働いて身分相応の暮らしをするってすごい誠実な事だと思います。主人公のまっすぐな気持ちがすごく良かったです。
これが本屋大賞とったらすごいな~(*^▽^*)

『ニムロッド』上田岳弘


それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。新時代の仮想通貨(ビットコイン)小説!第160回芥川賞受賞!


<評価>★★★☆☆
第160回芥川賞受賞おめでとうございます。画像は単行本バージョンだけど、私は文藝春秋で読みました。短いので、1時間ちょっとで読み終わりました。一言でいうと、芥川賞の世界観って難しい・・。でもなんだか新しい風を感じて、ワクワクします。

主役の男性の名前は中本哲史。仮想通貨のビットコインを発明した謎の人物と同姓同名。ある日、新しい部署に異動になって、仮想通貨を扱うようになります。そこに登場するのが、同僚のうつ病をわずらっている通称ニムロッドこと、にむろさん。
主人公の彼女も登場します。離婚経験者のキャリアウーマンです。

なんてことのない毎日を書いているんだけど、どきっとするセリフがちりばめられていたように思えます。彼女が離婚した原因の出生前診断・・。これって、赤ちゃんに異常があったら中絶するかもしれない検査で、そんなの人間のエゴではないのか・・と考えてしまう。

主人公の謎の病気(左目からだけ、悲しくもないのに涙がでる)を面白がって見せてくれってお願いしてくるニムロッドさん。その様子を観察したいっていう彼女。ニムロッドさんが主人公に送ってくるメールのお話が、お金を持ちすぎた男の話しで、失敗作の飛行機をコレクションしてるんだけど、ある日、全部買い占めてしまった。欲しいものがなくなった時、人間は次に何を欲するのか。新しい貨幣を作ろうとするのか。

3人とも、普通に(割とドライな感じ)繋がってるけど、どこかいびつな感じがしました。でも何故か惹きつけられる文章で、あっという間に読んでしまいました。でもやっぱり、芥川賞は、いつも難解で、作者の言いたいことをちゃんと理解できているのか不安になります。

『№6 ♯1』あさのあつこ


2013年の未来都市“NO.6”。人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってから運命が急転回。どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう?飢えることも、嘆くことも、戦いも知らずに済んだのに…。


<評価>★★★★☆
ヤングアダルトということでオトナな私が楽しめるのかな?とちょっと不安でしたが、これがなかなか面白かったです。あさのあつこさん、SFもかかれるんですね。お友だちのブログで知って興味を持った本です。

ナンバー6という完全で完璧な管理社会に住んでいる紫苑と母親。ある台風の日に窓を開け放ったことによって瀕死のネズミという男の子を助けることになります。しかしそれが管理局にばれて、紫苑はエリートコースから外されてしまいます。公園掃除ロボットを操作する仕事についた紫苑はある時、変死体に遭遇します。若いのにあっという間に年老いて、緑のシミが出来て体からハチが出てくる病気です。同僚までもが変死体になってしまい、紫苑は管理局から殺人罪でおいかけられることになります。そんな時昔助けたネズミが出てきて紫苑を助けてくれます。

ネズミがなんか達観していてかっこよかったですね。部屋が本だらけ、しかも読んでいる本が「マクベス」とはかっこいいではないですか。徹底した管理のもと運営しているナンバー6という街に何が起こっているのか?寄生バチとはなんなのか?これからとってもおもしろくなりそうです。楽しみです。

『さよならバースディ』荻原浩


霊長類研究センター。猿のバースディに言語習得実験を行っている。プロジェクトの創始者安達助教授は一年前に自殺したが、助手の田中真と大学院生の由紀が研究を継いだ。実験は着実に成果をあげてきた。だが、真が由紀にプロポーズをした夜、彼女は窓から身を投げる。真は、目撃したバースディから、真相を聞き出そうと…。愛を失う哀しみと、学会の不条理に翻弄される研究者を描く、長編ミステリー。


評価 ★★★☆☆
表紙からも分かるように、バースディとは、チンパンジー(ボノボ)のことです。動物物はどうしても泣いてしまうので、今まで敬遠してきたけど、思い切って今回読んでみました。結果、いろいろストーリーでいろいろふにおちないことがあって、あまり感情移入できず、泣くまではなかったです。

前半部分はすごーく読んでて楽しかったです。バースディの言語習得実験が興味深かった!ボノボって頭いいんですね~。簡単な言葉であれば、だいだい理解できています。その言葉がシンプルでとても可愛らしいのです。「ばあ(自分)れずん(レーズンクッキー)すき」とか「め みず」(涙の意味)とかです。

後半部分は恩師である助教授・安達の自殺の理由が弱い気がしました。そんなことくらいで自殺するかな~と思いつつ読みました。恋人である由紀の自殺も、中盤から急に不安適応障害とか出してきて、結婚するのにそんなこともしらなかったの??と不思議な気持ちになりました。

しかしラストはかなり切なかったです。バースディの言葉がシンプルな分、胸にぐっときました。動物ってほんとに無邪気で愛くるしいですよね。タイトルどおり、寂しい終わり方でした。荻原さんにしては少しものたりなかったかな。

『1日が見えてラクになる!時間整理術!』池田暁子


汚部屋の池田が、今度は時間の整理に挑戦!!思い切って、時間を「整理」すれば、なんと「自由」が見えてくる!大ヒット『こんどこそ! 片づける技術!(文藝春秋)』の汚部屋住人、池田暁子が、最後の苦手分野「時間の使い方」の徹底改善に体を張って取り組みます。 なんとな~く家事をし、仕事をし、ときに思いつきでマイブームに走り、気がついたら原稿真っ白で早くも週末・・・! という1週間をすごしていた作者が、「用事をまとめる」というたった一つのポイントを実践したことで1日が劇的に変化しました! 時間の使い方を整理すれば、やがて「自由」も見えてくる!! 時間管理が得意なプロから目線ではなく、どちらかというと「全く不得意」な作者による試行錯誤・実体験から描かれる「時間整理術」なので、信憑性100%です。


評価 ★★★★☆
時々、むしょうにこうゆう系統の本を読みたくなります。コミックエッセイなので、ぱらぱらと気軽に楽しく読みました。

私はテレビはあんまり見ないので、ネットをだらだらするのをやめたいと思いました。そしたら本を読む時間も、もっと集中的に効率よくとれるような・・。一日は24時間じゃないんですよね、睡眠もとれば家事もするしお仕事もするし、こまかいいろんな雑事がある。そのことを意識して暮らしてみたらメリハリがきいていいですよね。ネットは朝と晩の2回だけ見るようにしようかな。もっと沢山本が読めますように。
わかについて

やま☆わか

Author:やま☆わか
 HN:わか

 活字中毒です。家事の合間では本ばかり読んでいます。気軽にコメント頂けたらうれしいです。
 

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